テニスボールやコーン、チューブなどなど。

 

NBA選手のドリブルの練習を見ているとそういった

「道具」を使って練習している選手が数多くいます。

 

 

しかし本当にそのような道具を使ってドリブルが上手くなるのでしょうか?

相手を抜けるドリブル、相手にとられないドリブルが身につくのでしょうか?

ドリブルは道具を使わないと上手くならないのでしょうか?

 

 

僕はそうは思いません。

 

このような練習ははっきり言って意味がない。

 

時間の無駄です。

 

 選手ではなく「道具」が主役になっている練習。

 

 

 

カリーはテニスボールやコーンを使ったドリルや。

体にチューブをつけてドリブルの突き出しの練習をしています。

 

ここで

 

「カリーもやってるんだから自分もやったら上手くなる」

 

そう考えてテニスボールとかチューブとかコーンとかの

道具を使ったドリブル練習を何千回やったところで。

 

試合で使えるドリブルは1つも身に付きません。

 

 

いくらテニスボールを上に放りながらドリブルができても。

チューブに引っ張られながらドリブルができても。

コーンを相手にドリブルができても。

 

 

相手と駆け引きできなければ意味がない。

厳しいディフェンスのプレッシャーの中でドリブルできないと意味がない。

 

バスケの主役は選手です。自分と自分を守る相手の選手がいて。

 

相手を抜く。相手を止める。

選手のお互いの駆け引きこそがバスケットボールのゲーム(試合)の本質であるはず。

 

 

なのに今はテニスボールとかチューブとかコーンとか。

「道具」が主役になってしまっている練習が多すぎます。

 

 

試合で絶対にありえない状況で練習することに何の意味がある?

 

ここまで道具を使ったドリブル練習をさんざん否定してきましたが。

僕にも道具を使ってドリブルをしていたときが少しの間だけありました。

 

テニスボールを使ったドリルをしたり。

コーンの代わりにコートのラインの交わってるところを目印に切り返しの練習をしたり。

 

NBA選手がやってるんだから俺もやったら上手くなるわって。

まあ数週間でやめたんですけど。

 

なんでかって言うと試合で絶対にありえない状況で練習しても何の意味もないことに気づいたからです。

 

さきほども書いたように試合でドリブルするときは必ず相手がいて。

その相手は自分のドライブを止めようとしくるし、ボールを奪おうとしてくる。

そのためにフェイクに引っかからないようにしたりボールを奪うためにプレッシャーをかけてくる。

 

その相手の逆を突き、プレッシャーに負けないドリブルこそが試合では必要になります。

 

 

テニスボールを落とさずにドリブルできても相手のプレッシャーに勝てるようにはならない。

コーンとかの動かない物体を相手にドリブルできてもディフェンスの裏をかくドリブルは突けない。

チューブで後ろから引っ張られながらドリブルできてもそんなこと試合じゃありえないんだから時間の無駄。

 

 

そんな試合の中で全く役に立たないドリブルスキルを身に着けて何になる?

 

実際に動いてプレッシャーをかけてくる相手に対してドリブルを突けるようにならないといけない。

 

そのためには道具じゃなくて人間を相手にドリブルを突きまくるしかない。

 

ここに気づいてから僕は一切道具を使ったドリブル練習をしなくなりました。

 

 

磨くべきなのは相手との駆け引きと判断力。

道具を使ってもドリブルは上手くならない。

 

 

自分を止めようとする、自分からボールを奪おうとする相手との駆け引き。

 

どうすればドライブを止めようとする相手の逆を突いて抜けるのか。

どうすればプレッシャーをかけてくる相手からボールをキープできるのか。

 

このディフェンスとの駆け引きの感覚は道具を使ったドリブル練習じゃ絶対に身に付きません。

実戦の中で身体でで覚えていくしかない。

 

ドリブルで大事なのはディフェンスとの駆け引きなんです。

道具使ったところで駆け引きが磨かれないんだからできるようになる必要もないしやる意味ない。

 

日本人はよく練習は上手いけど試合は下手だと言われます。

テクニックはあるけど試合でそれをいかすことができないとも。

 

なぜか?

 

それは駆け引きが不足した不毛な練習を延々と繰り返しているからです。

 

基礎が大事とか言ってその場でドリブルを延々と突く練習。

相手がいない状態で延々とドリブルチェンジを繰り返す練習。

 

いわゆる基礎練習が日本では実戦よりも重要視されます。

 

しかしどれだけそんなドリブルが上手くできたとしてもいざ試合で

 

  • 相手を抜けない
  • ボールを取られる
  • 抜いても次のプレーを上手く判断できずパスがさばけない、シュートを決めきれない

 

じゃあ何の意味もないわけです。

 

 

逆にそんなドリブルができなくても

 

  • シンプルなドリブルで相手を抜ける、ボールを取られない。
  • 抜いた後に的確に次のプレーを判断してアシストや得点につなげることができる。

 

 

そういう選手のほうがバスケが上手いと言えます。

 

 

マイケルジョーダンとかは本当にシンプルなドリブルで相手を抜いたり、ボールをキープしたりしてました。

そしてそこからのパスやシュートの判断も的確でめちゃくちゃ効率的にプレーしていた。

 

これはドリブルが上手いっていうよりも相手と駆け引きする力、判断力が優れているから。

 

 

相手の逆さえ突けばシンプルなドリブルでも簡単に抜ける。ボールをキープできる。

どれだけ複雑なドリブルができても次のプレーを正確に判断できないとミスにつながるだけ。

 

試合では常に相手との駆け引き、ドリブルの次は何をするべきかという判断が求められます。

この駆け引きと判断力という要素を排除したドリブルを何万回突いても試合で使えるドリブルは身に付きません。

 

練習のための練習、自己満足で終わります。

 

 

あなたはテニスボールを見上げながら行う

ドリブルが上手くなりたいんですか?

 

コーンを相手にしたドリブルが上手くなりたいんですか?

 

後ろから引っ張られた状態のドリブルが上手くなりたいんですか?

 

 

違いますよね?

 

 

実際の試合の中で相手を抜ける、ボールを奪われずキープできる

ドリブルを身に着けたいはずです。

 

なら実戦とかけ離れた道具を使ったドリブル練習をしている暇は1秒もありません。

 

 

常に相手がいる状態でドリブルを突いて駆け引き、プレッシャーへの対処法を体で覚える。

ドリブルからの次のプレーを正確に選ぶ判断力を実戦の中で身に着ける。

 

 

ドリブルスキルを向上させるためにするべきなのはこの2つです。

 

 

練習はやったことがやったぶんだけ上手くなります。

 

 

道具を相手にしてドリブルしても道具を相手にしたドリブルが上手くなるだけで。

実際の試合でディフェンスを相手にドリブルする力は身に付きません。

 

 

ドリブルが上手くなるために本当に必要な練習は何なのか?

 

よく考えてみてください。