どうしてバスケが上手くなれないのでしょうか?

なぜ、上手くなれない、と悩み続ける羽目になるのでしょうか?

 

それは自分自身の能力を信用してないからです。

 

バスケは自分のプレー経験から感覚を磨くことで上手くなります。

 

しかし、本やサイトに書いてあるテクニックやコツを一生懸命勉強していると。

「考えすぎ」「がんばりすぎ」からバスケが苦痛になり、イライラするものになってしまいます。

 

現在、バスケの教材は溢れていて、様々なことがふんだんに解説されています。

 

シュートが入るフォーム。相手を抜くドリブルテクニック。カットされないパスの出し方。

ディフェンスの正しい姿勢。フリーになるための動き方。戦術やフォーメーション。

 

あなたもこれまでに熱心にバスケの教材を読み込んできたかもしれません。

 

 

あなたはそれで本当に上手くなれましたか?

 

確かに、バスケサイトや本を読めばどうプレーすればいいかは頭では分かります。

しかし、頭では分かっていてもその通りにできないということが多いのではないでしょうか?

 

シュートが入るフォームは分かっているけど、入るようにならない。

相手を抜くドリブルは知っているけど、実戦になると抜けない。

カットされないパスの出し方はわかっているわかっているけど、できない。

 

選手に必要なのは机上の空論ではありません。

 

僕もこれまで色んなバスケ教材には目を通し、実戦してきました。

しかし、それらのおかげでうまくなったものはほとんどありません。

 

99%が頭では分かるけど、実際にはできないというものでした。

 

 

筋肉は言葉を理解できない

 

運動というのは無意識で行われるものです。

感覚、直感を磨いていくほか上手くなる方法はありません。

 

あなたは自転車に乗れるようになったとき、何かテクニックやコツを意識していたでしょうか?

赤ちゃんが歩けるようになるのに、何かを考えているでしょうか?

鬼ごっこで遊んでいるときにテクニックやコツなんてものを考えていたでしょうか?

 

違いますよね。

 

シュートを打つときに、おっと膝を曲げすぎだ。今度はボールを構える位置が悪いな。

次はジャンプの頂点で打ってみよう。

 

じゃあ、これらのことを全部考えながらまともにシュートが打てますか?

 

今のはクロスオーバーで抜きに行くんじゃなくて、シュートだ。

次はレッグスルーを使ってみよう。コースに入られたらロールだ。

 

こんなことを考えながら、スムーズに身体が動きますか?

 

無理です。頭の中がパンクしてわけわからなくなります。

 

メッシはなぜかできると言い、自分がどうやって抜いているのかを説明できません。

マイケルジャクソンは踊るときに考えるのは最大のミスだと言っています。

 

運動で突出した結果を出している人はこう口をそろえます。

 

考えるな、と。

 

 

ゾーンの正体

 

よくスポーツではゾーンに入ると言う言葉が使われます。

 

極限の集中状態になり、スローモーションに見える、リングがフラフープのように見える、

全てのプレーが成功する、身体が勝手に動く、みたいな状態ですね。

 

僕はスローモーションやリングが大きく見える、ということは経験したことはありません。

ですが、シュートがズバズバ入って外す気がしない、ドライブのときに止められる気がしない、

みたいな状態は経験したことが何度かあります。

 

よく試合後のインタビューで自分でも何が起こったのか分からなかった、

身体が勝手に動いた、先のプレーが見えた、みたいなことをプロが言うことがあります。

 

このとき彼らは何かを考えたり、意識しているのかというとそうではない。

 

さきほども書いたように、こうしよう・ああしようという思考はプレーの邪魔です。

頭の中がパンクしてわけが分からなくなるからです。

 

小学生のときにしていた遊びを思い出してください。

鬼ごっこ、ドッジボール、サッカー…

 

これらをするときに何か考えていましたか?

 

無我夢中でやっていたのではないでしょうか?

 

 

ゾーンというのはボールやコート、相手への集中力が高まっている状態です。

このとき、自分の動きに関する思考は行われません。

 

膝の使い方や腕の使い方はこう。

次はこの動きで点を取ろう、抜いてやろう。

 

このような思考は一切なく、目の前のプレーに集中しているとき、パフォーマンスは最大になります。

無意識、直感で動いている状態です。

 

この無意識・直感というというのが重要なポイントになります。

 

 

自分の「感覚」を磨くこと

 

バスケというのは誰かから教えてもらって上手くなるのではありません。

ましてや教材の書いてあることを頭に入れれば上手くなるというわけではない。

 

教材で知識を頭に詰め込めば詰め込むほど、頭の中がパンクし、どう動けばいいか分からなくなります。

 

 

最初に上手くなれない原因は自分の能力を信じてないこと、と言いました。

 

それは何も考えずにプレーすること、自分の感覚を伸ばすことが最速で上手くなるのに。

教材や誰かが言っていたテクニックやコツで上手くなろうとするから、上手くなれないということです。

 

バスケは勉強すればするほど、考えれば考えるほど下手になります。

それは自分のプレー経験から得た感覚ではなく、どこかからとってきた借り物を信用しているからです。

 

僕は繰り返し、バスケは自分で上手くなるしかないと言っています。

 

NBA選手やブラジルのサッカー選手が誰かから教えてもらったからプロになれたのか?

熱心にバスケの教材を読み込んだからプロになれたのか?

 

答えはNOです。

 

また上手い選手ほどバスケを勉強してはいません。下手な選手ほどテクニックやコツに詳しいです。

 

シュートはどうやって打ってるの?ドライブのコツはある?バスケの教材読んでるの?

上手い選手は「何も意識してないし、普通にプレーしてるだけ。教材なんか読んだことないよ」と言います。

下手な選手は「フォームはこうで、ドリブルのコツはこうで、これだけ本で勉強してるよ」と言います。

 

しかし、実際のプレーを見てみると。

 

バスケの知識にそれほど詳しくない上手い選手は良いプレーをしていて。

バスケの知識が豊富な下手な選手はそれほど上手くないという現実があります。

 

いいですか?

 

バスケを誰かから教わろうとするほど、余計な思考が増えてパフォーマンスが落ちます。下手になります。

 

何も考えずにプレーすること。無意識・直感に身をまかせること。

そうやって自分の感覚を磨いていくこと。

その繰り返しこそが、唯一、上達する方法です。

 

 

あなたは教材や誰かが上手くさせてくれると勘違いしていませんか?

必死に知識や理屈をかき集めてませんか?

それは自分で自分のバスケを下手にしているのです。

 

あなたには自分で上手くなっていく力があります。

ハイハイから歩けるようになったように、何も考えなくても自転車に乗れるようになったように。

自らの経験から再学習と再構成を繰り返し、上達していく力があるのです。

 

その力を信用せずに、他のどこかからパクってきたもので上手くなろうとするから

余計に上手くなれないんです。

考えることが多くなりすぎて迷ってしまい、イライラするのです。

 

 

僕は現在、一切というほどバスケの教材には目を通していません。

テクニックやコツなどは全く意識していません。

 

それでもシュートを決めれるし、ドライブで抜けるし、パスも通せるし、ディフェンスで止めることもできる。

 

何か意識してることやポイントはあるの?って聞かれても分かりません。

だって何も意識してないし、勝手にでてくる身体の動きに身を任せているから。

 

それはこれまでのプレー経験から身体がどうプレーすればいいかを感覚で覚えているからです。

これまで何度も何度もシュートを叩かれ、ドリブルを止められ、パスをカットされた。

その中で、どうすればいいのかを感覚で掴んでいるということです。

 

自転車に乗れるようになるのに何も考えずに乗ってはこけてを繰り返していれば

勝手に乗れるようになるのと一緒です。

 

 

繰り返しますが、バスケが上手くなる唯一の方法は感覚を磨くことです。

これ以外にありません。

 

しかし、多くの人はバスケを言葉や理屈で理解しようとします。

それが結果的に自分の首をギリギリと締め上げることに気づいてないのです。

 

 

何も考えずに、無意識・直感に任せてプレーすることが最速で上手くなる。

バスケが上手くなる唯一の方法は自らのプレー経験から感覚を磨くこと。

 

 

このことをよーく覚えておいてください。